マインドフルネス・セラピー ぬくもり

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2022.10.29
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逆転の発想

 

我が家では時々こんなことが起こります。

 

私や娘が『今日は仕事が忙しくて、疲れた〜』なんて言おうものなら、『仕事は大変で当たり前だ』『いちいち疲れたなんて言ってどうする』と、たちまち夫からいさめられ、一家団欒は一気に吹き飛んでしまいます。

 

家は会社ではないのだから、何を言ったっていい筈なのに・・・・

 

最近では、そうなったら早々にその場を切り上げ、夫のいないところで『全くやだね〜〜』と、火の粉を払いのけるような気分で、素早く憂さを晴らします。

 

私と娘は、本音で話すことを大事にしているので、感じたままを赤裸々に話題にします。その時の自分の気持ちを出しているわけですから、生理現象であって、出せばそれで終わりなのです。それなのに、夫から世間体がどうの、楽しくない説教が乗っかってくるので、もううんざり。今まではここで精も魂も尽き果ててTHE ENDになっていました。

 

先日ふと、性懲りも無くこんなことを繰り返している我が家は、一体なんなのだろう?と、自分に問うてみました。

 

そしたら、大きな気づきがあったのです。

 

夫からの言葉に不快感があると言うことは、私たちの心に、大事にしている何かがあると言うことだ!

 

それって一体なに?

 

 

・・・親子でも私たちはお互いに別人格。それぞれ違った感性を持っていることに、気づいている。その上で、お互いの存在を対等に認め合って、愛おしいと思っている。相手が困っていたら力になりたいと思っている。お互い得手不得手があるからこそ、そこを補い合って、平らな気持ちで助け合って楽しく生きていきたいと思っている。感じたまま、思ったままを気兼ねなく話し、時には大笑いし、怒り、喜怒哀楽を共有して生きていきたいと思っている・・・

 

・・・相手を自分の思い通りにしようとしたり、自分と同じようにできないからと軽蔑したり、説教したり、相手を縛ったり、従属させようなんて微塵も思っていない・・・

 

・・・植物が天に向かってグングンと伸びていくように、私にも自然なエネルギーがたぎっている。私の存在を内側から支えている目には見えない勢いがある・・・

 

・・・この勢いこそ生命力であり、この力があるから私は、活き活きと生き、行動できている。この勢いは大自然や宇宙の営みと同期している・・・

 

こんなことに想いを馳せていたら、体の芯が温かくなって“いのちの泉”がこんこんと湧き上がってくる感じがしてきました。そして、私の小さな命が灯ったときに、胸に抱いていた想いが・・・ある・・・という神秘的な気持ちになりました。

 

ふっと意識の転換が起きた時、夫がストレスを与え続けてくれたからこそ、私自身の大事な想いがしっかり形になり育ってきたのだ・・・と、今までとは真逆の思いが、サーッと降ってきました。

 

自分に言い聞かせたわけではなく、自然にそう思えたのです。ちょっと大げさに言えば、第三の道が目の前に顕現した感じです。

 

こういうことが嫌だと思えることは、自分の生きる姿勢がきちんと確立されている証しです。自分軸があると言うことです。自分の嫌だは大切な自分の内なる「いのちの声」です。

 

自分の嫌だを、相手のせいにしてしまうと、相手を変えようとか、言い負かそうとかしたくなり、たちまちストレスになってしまいますが、自分は何に対して嫌なのかがわかれば、本来の自分が大切に胸に抱いていることが、はっきりと感じられ、後は、ひたすら自分が大切に思っている生き方をしていればいいだけだ・・・と、ピンときたのです。

 

そうだ・・・これなら、誰にも煩わされないで済む!

 

日々の生活の中で、夫に対してあれこれ要求しなくても、声高に不平を言わなくても、自分が大事にしている生き方を心静かにしていれば、心は平和なのだとしみじみと分かりました。

 

そして何より気持ちがいいのは、夫を嫌な人だと頭ごなしに決めつけたり、遠ざけたり、毛嫌いしないで居られることです。

 

人はみんな感じ方が違うのですから、その違いを認めあって、大切にしあって暮らして行こう、と、今は穏やかにそう思えています。

 

きっと、この平和な気持ちが、我が家を、無理のない自然な形へと導いてくれるのでしょう。

 

セラピスト 福田京子

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