ブログ
2022.01.27
ブログ
おもしろきこと
先日、中学時代の友人から手紙が届き、心が久々に楽しんだ。
彼女は国文を専攻して高校の国語の先生をしていた。彼女とはお能の話ができるのが嬉しい。
そういえば、昨年の暮れの電話のおり、今何をお稽古しているのと聞かれたので、
「東北」をはじめるところ、と、伝えていた。
私はすでに忘れて居たのだが、彼女は覚えていてくださって、今回の手紙には
和泉式部と御堂関白を思わせる絵が描かれている美しい便箋に、さりげなく、「東北」には和泉式部の “我も火宅を出にけるかな” と言う和歌があったように覚えています。と、書き添えてあった。
折しも、、、、、「門の外 法の車の音聞けば 我も火宅をいでにけるかなと かやうに詠みしこと 今の折から思いいでられて候ぞや・・・」と、謡曲のお稽古しているところだった。
『なんだそんなこと』と言われてしまえばそれまでのことですが、自分が興味を持っていることに、さりげなく関心を示してもらえることは、殊の外、嬉しいものです。
心の奥がほんのりと温かくなりました。
こういうさりげない中にこそ、人を思う優しさが忍ばれるものだなあと、ひさびさに心が満たされる思いがしました。
たまたまなのでしょうが、十二単衣姿の絵のそばに、吹き出しで「着ぶくれて」と書き添えてあるのが何とも面白く、ふふふっ、と思わず心がほころびました。
セラピスト 福田京子