マインドフルネス・セラピー ぬくもり

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2021.04.10
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手塚郁恵さんが亡くなられました

 

 

 

マインドフルネス・セラピーの第一人者である手塚郁恵さんは、2021年3月25日、ご自宅にて、ご家族に見守られながら85歳の生涯を閉じられました。

 

ここに謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 

 

あなたに

 

今あなたが 自分自身に絶望していても

自分なんかもうどうにもならないと思っていても

私は あなたを 信じています

 

あなたの 深いところには

生きようとする いのちの力

本来の自分を 取り戻そうとする力

新しい自分に 変わろうとする力

そんな力があることを 信じています。

 

たとえあなたが どんなことをしようとも

それにはきっと

意味があったにちがいありません

あなたなりに せいいっぱい

生きようとしたにちがいありません

 

誰からも

もしかしたら 自分自身からも

目を向けてもらえず

聞いてもらえず

わかってもらえず

存在すら認めてもらえず

暗闇の中に 押し込められてきた

あなたの部分に

光をあててあげたいのです

 

そうしたら

あなたのその部分は

光の中でよみがえり

あなたは

その部分とのつながりを 取り戻すでしょう

そうするとあなたは 全体的な存在になり

いきいきと生きることができるでしょう

 

わたしは

あなたの中の力を

信じています

わたしは

あなたと一緒に

こころの旅をしたいのです。

 

 

この詩は、2005年に春秋社より出版された「こころ ことば いのち」という手塚郁恵さんの詩集より引用させていただきました。

 

詩集を改めて読み返しながら、これこそがマインドフルネス・セラピーの真髄だと、しみじみと身にしみました。そして『本当にそうですね』と、とめどなく涙がこぼれました。

 

生きにくいなぁと感じている、その気持ちの下には、誰からも、もしかしたら、自分自身からも気づいてもらえず、聞いてもらえないままになっているものがある。存在までも否定されたまま、無意識の中に押し込められたままになっていて、それらは必死で出口を求めているのです。

 

郁恵さんが私に命がけで伝えてくださったことは『人間の心の中には、精一杯生きようとしている『いのち』という人智を超えた力が宿っている。その「いのち」に敬意を持って、自分の「いのち」で寄り添って行くこと。それが自分の体の奥底から湧き上がってくるまでワークを深め、自分自身の感覚を磨いていくこと』ということでした。

 

マインドフルネス・セラピーのなんたるかを、その真髄を身体感覚を通して教えていただきました。郁恵さんの厳しさは時に、なんでこんなに・・・と涙が溢れるほど激しいものでした。胃潰瘍になったこともありましたが、今は『あっ、このことなのだ』とスッと腑に落ちることがたくさんあります。

 

郁恵さん晩年の10年間を、私はご一緒させていただきました。とっても貴重な時間でした。郁恵さんは稀有な方でした。一口で語ることはできませんが、

 

本当の愛を惜しみなくそそいでくださる方でした。

 

郁恵さん、

お会いできましたこと、ご指導いただきましたこと、心から感謝しております。

本当にありがとうございました。

 

セラピスト 福田京子

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