マインドフルネス・セラピー ぬくもり

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2019.07.23
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気持ちをわかって欲しい

こころのコミュニケーション  

1、人は、こころの共感を求めています。
  人の発する言葉には、その言葉の意味だけでない気持ちが含まれています。
  その気持ちというのは、共感を求めているのです。
  
2、心のコミュニケーションがないと、人と人の繋がりが感じられません。
  最近は家庭でも、学校や社会でも、心のコミュニケーションは非常に少な 
  いように思います。もし、家族の誰かから『毎日がつらい・・・』という
ことをきいたとして、あなたはどう対応しますか?

3、『誰だって辛いことはあるよ』とか『辛いって思うから辛いんだから、気に
  しないこと』『楽しいこと見つけたらいいよ。こんなのはどう』などなど・・・

4、頭で考えた対策ばかり・・・
こういう励ましや対策、最悪は説教だったりしたら、自分の気持ちを誰にもわかってもらえていないと感じても不思議はないでしょう。何気無い日常会話の中で、このように気持ちが通じ合わない違和感がずっと続いているとしたら、これは大変なストレスになります。この辛い状況から逃れるため、子供でも大人でも、いつしか感じないように感覚をブロックしていくことでしょう。感じないようにするだけでなく、その意味付けとして「自分は迷惑な存在なのだ」とか「自分が悪いからダメなのだ」とか「どんなに訴えても絶対に自分は受け入れられない」等々、いろんな思い込みが無意識の中に作られていきます。これらは自分を守るための砦ですから、とにかく頑丈にできあがっているのです。

5、「思い込み」は自分一人では気づけない。
  「こうだ」という思い込みは、自分を守るための鉄壁の砦ですから、自分
  にとっては違和感として感じられません。いつも同じパターンで繰り返さ
  れていても、「ちょっと変じゃないか?」とは感じられないのです。
   
   そればかりか、生きる基盤になっているので、例えば、「絶対自分は人に
  嫌われている」と思い込んでいると、この「思い込み」が自動的に働いて、
  無意識に、人から嫌われるような行動をしてしまい、やっぱり、自分は嫌
  われていると、この「思い込み」を日々強化する心の仕組みになっている
  のです。
   この堂々巡りから脱出するには、自分が実際に受け入れられる体験を地
  道に重ねていくしかないのです。
   受け入れられたとき、体が緩んで、ホッとしたり、嬉しい気持ちがした
  りという身体感覚を繰り返し体験していくことで、今まで知らなかったけ
  れど、こういう緊張のない生き方をしたい!今までとは違った世界がある。
  と、本来の自分の気持ちが目覚めてきて、やっと実感として感じられてく
  るのです。
 
7、ありのままの自分を、丸ごと分かってほしい。
 人は、瞬時に変化するありのままの今の気持ちを、本当はただ、わかってほしいだけなのです。「そうだね」とその時の気持ちをわかってもらうだけで、安心するのです。ホッとするのです。この安心感を人は求めているのです。(このことはセラピーの中から切実に伝わってきます)

 8、ところが、『そうなんだね〜』と、いう肯定的な一言を、しみじみとかけ
   てもらうことが大変難しいのが現実なのです。相手の言葉を、表面的に
   ではなく、お腹で聴いて、お腹で受け止めることができなければ、心に
   響くような温かい言葉にはならないからです。
    現代人にとっては、頭で聞いて、対策を考えるのは非常に得意ですが、
   お腹で聴いて、しみじみと共感することがとっても難しいのです。

9、共感してもらって、自分を受け入れてもらっているという安心感の中、温
  かい人の温もりの中に身を置いているだけで、ひたひたと心が満たされて
  くる感じがしてきます。それは、なんとも言いようのない、優しさに包ま
  れている感覚です。
   そして、自分にとって今、一番必要なことが深いところから湧き上がっ
  てくるのです。それはスーッと自分の感覚としてごく自然に感じられてく
  るのです。これはマインドフルネス・セラピーのプロセス、そのものです。

10、自分の感覚として感じられて初めて、頑丈な「思い込み」を作ってきた
   脳は、逆転して自分を自由に解き放していくために、大いに協調性を発
   揮しながら働くことができるのです。
    そして今までの生き方が静かに見えてきて、偏りにも気づき、そこで
   初めて自分を縛っていたものに気づき、かたくなな「思い込み」を自発
   的に手放して、新しい自分として生きていくようになるのです。

セラピスト 福田京子

 

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